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絹本着色天台大師画像 |
台東区有形文化財〔絵画〕(平成4年度登載)
台東区谷中 天王寺
天台大師智〈ちぎ〉は、天台宗の開祖としてわが国では古来尊崇され、その肖像画も平安時代以来多く描かれました。
天台宗天王寺の所蔵になる本図は、大きさが縦96cm、横41cmで、沓と水瓶を前の床に置き、頭布を被り禅定印を結んで曲ろくの上に坐る姿を描き、典型的な天台大師像を表現しています。褐色の袈裟を着け、紺色の条葉部には金泥で唐草文を描き、衣文線には墨線に金泥の線が添えられて用いられています。なお、作者については土佐行光筆と伝えますが、確証はありません。しかし、その、のびのびとした描線による、おおらかな表現は古様を示しています。
軸止め墨書により、もと大和の金峰山寺〈きんぷせんじ〉の宝物であったと知られます。真言宗僧侶、丸山貫長(まるやまかんちょう)という人物がこれを所蔵していたのを、個人が買い受け、大正4年6月に当寺に寄進しました。
本図は、その描法により南北朝時代の作品と知られ、確実な筆使いで描かれており、絵具の剥落もこの時代のものとしては少なく、制作は優秀であり、貴重です。