新内節(岡本派)(しんないぶし おかもとは)

岡本文弥(おかもとぶんや)

 

台東区無形文化財〔芸能〕(平成2年度指定)

台東区谷中  


 新内節は江戸浄瑠璃の1つで、江戸時代の中ごろ豊後節(ぶんごぶし 宮古路豊後掾・みやこじぶんごのじょう が上方から江戸に伝えた浄瑠璃の流派)から派生しました。「新内」の名は、宝暦から明和年間(1751〜1771)のころ美声で人気のあった鶴賀新内(つるがしんない)の名前からつけたといわれます。

 浄瑠璃は、三味線弾きの伴奏にのって、太夫と呼ばれる語り手が節をつけながら物語を語ります。その流派は江戸時代に上方や江戸で数多く生まれました。江戸浄瑠璃のなかまには、主に歌舞伎の音楽に演奏されるものとお座敷で演奏されるものがありますが、常盤津節(ときわづぶし)・富本節(とみもとぶし)などが前者に、河東節(かとうぶし)・新内節などが後者に入ります。新内節は、駆け落ち・心中など男女の恋にからむ人情劇を題材にした抒情豊かな語りにとくに人気が集まり、遊郭のお座敷で、また2人1組で演奏しながら街を歩く「新内流し」も昔はよくみられました。

 新内節にも多くの流派がありますが、その1つ岡本派は江戸時代後期に始まり、岡本文弥(本名井上猛一)さんが流れを引き継 ぎました。岡本さんは明治28年谷中の生まれ。若い時からお座敷や流しで新内節の演奏を続け、大正12年に中絶していた岡本派を再興、精力的な演奏活動をつうじて新内節の発展に貢献してきました。

 

岡本さんは平成8年10月6日お亡くなりになりました。ご冥福をお祈り申し上げます。

 

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