小学生時代は基礎をつくる時期
 

 

 教室に校庭に子供たちの元気一杯の声と笑顔が帰ってきました。夏休みは、連日、高校野球やオリンピックの競技が目白押しで、身も心も血がたぎるような日々だったことと思います。オリンピックの様々な競技では、各国のいずれ劣らぬ素晴らしい運動能力をもつ選手が競い合い、極限まで鍛えぬかれた技に感動を覚えた方も多かったのではないでしょうか。私もその一人です。

以前、体操の選手の話を聞いたことがあります。体操の選手は、足先を伸ばす、姿勢を正す等の基礎をジュニアの頃から繰り返し、繰り返し、徹底的に鍛えられるのだそうです。その際、子供はすぐに忘れてしまうので、間違いがあった時は、その場ですぐに注意をし、間違いを正していったということです。ある選手は「小さい頃の基礎練習が体にしみこんでいて、今では特に意識しなくても自然に足先が伸びる。」と話していました。この話は体操についてのことですが、私には、子供を育てる上で、多くの示唆に富んだ興味深い話に思われました。

人間が自立するためには、心の基礎、体の基礎、学習の基礎、社会性の基礎等々の人間としての基礎づくりが大切です。その基礎をつくるためには、外してはならない大切な時期があるように思います。適切な時期に、うれしい体験、くやしい体験、がんばりぬく体験、がまんする体験等の感性をはぐくむ体験や、不思議に思ったことを考える、疑問を解決する、読書などを通して豊かな知識を身に付ける等の知性をはぐくむ体験をたくさんさせることによって、子供たちは自らの力を蓄え、自らの在り方を決定していくのだろうと思います。そのような基礎をつくる一番大切な時期が小学校の6年間と言えるでしょう。

この夏休みに、学校では、水泳指導、学習の補充教室、ブラスバンドの練習、4年生の岩井臨海学校、6年生の日光林間学園、PTAによる「夏休みお楽しみ子供会」、保護者の指導によるビーチボールバレー等を実施しました。嬉々としてプールで泳ぐ子、真剣に算数や国語の問題や器楽の練習に取り組んだ子、打ち寄せる波の中で自然と遊ぶ楽しさに夢中になった子、長い道のりを懸命に歩いた子など、子供たちの素敵な姿がたくさん見られました。地域の盆踊りやラジオ体操に参加し、元気な顔を見せていた子供も数多くいました。きっとそれぞれのご家庭の中でも、家族の一員として活躍するお子さんの姿が見られたことと思います。このように、その時期にしかできない得がたい体験の一つ一つを通して、子供は一人前に成長していきます。この体験の中でつかみとった力を、ぜひ2学期の成長のバネにしていきたいものです。

さて、2学期は、1年の中で一番長い学期です。10月には、金曽木小学校の創立105周年を関係者一同で祝う式典があります。子供たちも委員会活動を通してそれぞれ105周年を祝う計画を立て、取り組んでいます。また、創立105周年記念運動会や音楽会等の様々な行事や学習活動を予定し、子供たちが大いに活躍できるように計画しています。ぜひ学校にお出かけいただき、子供たちを励ましていただきたいと思います。

小学生時代は、大人が手をかけ、目をかけ、時間をかけ、子供を育てていく時期です。子供たちの人間としての基礎づくりは、学校と家庭が連携し、地域の力をお借りして、それぞれの役割を果たした時に実を結びます。2学期も、子供の成長を願って力を合わせてまいりましょう。どうぞよろしくお願いいたします。


              
平成20年9月吉日
          校長  時田明子