霧ヶ峰移動教室
 2日目

朝6時起床。ちょっと早めに起きている人が多かったようです。
手早く寝具を片付けて、洗面。朝の動きは順調です。

7時体育館集合予定。全員が集合して朝礼が始まったのが6時50分
早い生徒(バスケットボール部とテニス部の生徒でした)は6時30分頃から体育館の中を走り始めて朝練です。

素晴らしい集合でした。
校長先生からお褒めの言葉をいただいて、良いスタートを切れました。

心配していた天気もまあまあ。何とか今日1日もって欲しいと祈るばかりです。

朝食の後、着替えて集合。
爽やかな空気をたっぷり吸って、ハイキングに出発しました。

薄日が差すハイキング日和。
1時間ほど歩いて車山肩に到着したときは、ちょっと汗ばむくらいでした。
寒くなることを用心して着ていた上着をナップザックに入れて歩きます。

雨を心配して、いつでも早めに昼食が食べられるように車山肩でお弁当を受け取り、
今度は班ごとになっての車山登山です。
さほどきつい傾斜ではありません。1時間ほどかけてのんびりと山頂にたどり着きました。

山頂では、班ごとの記念写真撮影後、各自が短歌を詠み、
全員がチェックしてもらってから次の目的地である蝶々深山(ちょうちょうみやま)に向かいます。
歩きなれない山道にちょっととまどいがちの生徒たちも、
山頂の絶景を目の当たりにして笑顔がこぼれます。

登ってきて良かった。

そんな気持ちが表れた短歌が沢山できました。

ところが! ところがなんです。

幸せで楽しいハイキングはここまで。
2年1組のO君をして

これはハイキングじゃない。サバイバルだ。

と言わしめた厳しい活動が、ここから始まったのです。

すべての班が短歌を作り、チェックを受けて山頂を出発したのが11時30分頃。
その間に空気が次第に冷たくなり、黒い雲が増えてきました。
ポツポツと弱い雨が落ちてきたところで、
ほぼ全班が昼食を食べることを決定(各自の判断でいつ食べるか決めることになっていました)。
最低限、雨のために昼食が食べられない、という事態は避けられたと
教員チームはほんの少しホッとしました。
しかし、油断はできません。まだハイキングは始まったばかり。
全員が無事に学園に戻れるよう、緊張感が増してきます。

そしてその時。
最悪の知らせが入ってきました。

女子生徒1名が、ころんでケガをしたとのこと。

車山から下りる途中。1カ所だけ雪が残っているところがあり、
雪に足を取られたその生徒が転んでしまったということでした。

あわてて3名の教員が駆けつけ、応急処置をしました。
顔、手、足などに擦り傷ができています。骨折などは無いようで、
本人にも笑顔が見られるのですが、服も汚れているし、早く看護師さんに看てもらいたい
ということで、急遽、その生徒はリフトを使って教員1名と下山。
学園から車で迎えに来てもらいました。

看護師さんの見立てでも骨折等の所見はなかったのですが、
足のケガが心配なので、やはり病院へは行こうということになりました。
(最終的に1カ所縫ってもらいました。でも、夕飯もしっかり食べられましたのでご安心を)

さて、その頃、その他の生徒たちにも不幸が襲いかかっていました。

雨でぬかるむほどに滑りやすくなる坂道。
特に下り坂が滑りやすく、手をつき、転び・・
手が、靴が、ズボンが、服が、どんどん泥だらけになっていきます。

手を洗いたくとも洗う場所もなく、
ついうっかり雨に濡れた顔を手でぬぐおうものなら、顔まで真っ黒け。
雨は冷たく、体温を奪われて寒いし、辛いし・・。

とりあえず七島八島(ななしまやしま)に集合予定なのですが、
早く進める者と進めない者の差は開くばかり。
先頭の班が到着してから最後の班が到着するまでずいぶん時間差ができてしまいました。
ただ待っているのも辛い・・。

こんな悪条件の中、生徒たちは本当によく頑張りました。
もちろん中には泣き言を言う生徒もいましたが、
助け合い、励まし合いながら、ゴールを目ざしました。

学園に帰っても、泥だらけの生徒たちをそのまま上に上げるわけにもいかず。
学園の皆さんの協力で乾燥室を開放していただき、
順番に汚れ物を乾燥室に置いてから部屋に向かいました。
教員はといえば、とにかく早く風呂に入れてあげたいという気持ちでいっぱいでした。

さすがに疲れた様子の生徒たち。
しかし、子どもはすごいです。
風呂につかり、夕飯を食べたところで、ほとんどの生徒はどんどん元気を取り戻していきます。
休憩をとらせるために夜の活動を取りやめにし、部屋でゆっくりさせたのですが、
それに飽き足らない男子生徒たちは、
希望者に開放した体育館でバスケットボールに汗を流しました。

ケガをしてしまったり、軽いねんざをしたり、体調を崩したりという生徒もいて
大変なハイキングになりましたが、
我慢して苦難を乗り越えたこの経験が、今後の成長にきっと役立つと思います。

消灯はいつも通りの10時。
前日よりも寝付きは早く、30分もするとほとんどの生徒が夢の中。

いい夢を見て、疲れをとってください。