あいまいな表現や断定しない言い方

                              校 長 蠣 崎  正 実

 某放送局の方が、ある大学祭で若者言葉について尋ねたときの大学生の答えが記載されていた記事をたまたま目にしたので、一部抜粋してご紹介します。

「若い人とかはあ、敬語とかあまり知らないからあ、私とかは分かるけどお、大人の 
 人とかは、おかしいって思うかも・・・ 」

「とか」の連発と文末を濁す言い方に、この方は閉口してしまったそうです。そして、続けて ご自身の考えを次のように述べておられました。
 「『とか』は『野球とかサッカーとか』のように、複数のものを例示する時に使われます。
 また、『テストとかあって大変』は『テストなど』の意味で、『お茶とかしない?』という若者言葉は『お茶でもどうですか?』の意味で使っているのでしょう。ところが、冒頭の『とか』は、『若い人は』『敬語を』と断定せずに、あいまいな言い方をして、考えや意見をぼかすために使われているようです。
 若者のあいまいな表現としては、『みたいな』『・・・の感じ』も、よく耳にします。
『なんか、得しちゃったかな、みたいな、感じで・・・うん』と、自分でうなずいている例です。最後まで言わなくてもニュアンスはわかるでしょう、と相手に判断や同意を求める言い方です。
 こうした、あいまいな表現や断定しない言い方は、ごく親しい仲間内なら通用するでしょう。若者に限らず、大人達も、以心伝心、察し合い、皆まで言わず、という方法で仲間内の意思疎通を図ってきました。しかし、初対面の相手と話す時やビジネスの場面では、困りものです。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 社会が複雑化、多様化する中で、相手に判断を委ねるあいまいな言い方だけでは通用しそうもありません。」
皆さん、これをお読みになられて、どのようなことをお考えになられたでしょうか。確かに、全ての若い人がそうだということではありませんが、人混みの中で、行き交う人とすれ違う時などに、このような言い方を耳にすることが、とても増えてきています。
 学校生活の中でも、あいまいな表現を耳にすることがしばしばあります。
一例ですが、子供が、『先生、消しゴム』と言ってきた時、どう教師は対応するか?『消しゴムがないのね』『消しゴムを拾ったのね』と先走って理解を示すと、言葉は伸びていきません。将来、若者になる目の前の子どものため、伝えたいことが言葉になるまで待つようにしています。ご家庭でも、地域社会の中でも、よろしくお願いします。




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