台東区立書道博物館企画展 | ![]() |
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中村不折のし・ご・と ―画家として、書家として― | |
平成30年9月26日(水) ~ 平成30年12月16日(日) | |
中村不折(1866~1943)の職業は画家であり書家でした。新聞挿絵をはじめ、明治の文士たちのブックデザイナーとして手がけた装丁や挿絵、財界や教育界で活躍した人の記念碑、商店の看板やロゴマークなど、今でも身近なところに息づいている作品がたくさんあります。本企画展では、不折が生涯にわたり制作し続けた作品を、館蔵品のなかから一挙に公開いたします。 |
会期中のイベントのごあんない
11月3日は「書道博物館バースデー!」
平成30年11月3日(土・祝)に来館された方に、もれなくバースデープレゼントを進呈いたします。
ギャラリートーク「中村不折のし・ご・と」
(事前申込制)
日時 |
平成30年10月14日(日) ①10:00~ ②13:30~ 平成30年11月18日(日) ③10:00~ ④13:30~ |
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定員 |
会場が手狭なため、事前申込制で各回20名程度となります。 応募人数により、開始時間を調整させて頂く場合があります。ご了承下さい。 |
申込方法 | 往復はがきの「往信用裏面」に、郵便番号・住所・氏名(ふりがな)・電話番号・年齢・希望日時を、「返信用表面」に郵便番号・住所・氏名を明記して下記までお申込下さい。1通のはがきで1名・1回の申込となります。聴講無料。ただし当日の観覧料が必要です。 |
申込先 |
〒110-0003 台東区根岸2-10-4 台東区立書道博物館 ギャラリートーク係 |
締切 |
①②平成30年 10月 6日(月) 必着 ③④平成30年 11月10日(月) 必着 |
ワークショップ「不折の書に挑戦しよう!」
場所 | 台東区立書道博物館 新館(中村不折記念館)2階 会議室 |
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日時 |
平成30年10月14日(日) 平成30年11月18日(日) 上記の開館時間中随時行っていますが、16:15までに会議室にお入りください。 |
注意 | 事前申込は不要ですが、当日の観覧料のほかに参加費100円(材料費)が必要です。 |
中村不折記念館
展示のご案内
①不折書の石碑や銘文
【大型展示ケース】
1 | 遼東新報社長末永純一郎君之碑 | 中村不折(1866~1943)筆/大正5年(1916) |
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2 | 西宮酒造株式会社長伊藤君紀徳碑 | 中村不折 筆/大正7年(1918) |
3 | 堀越秀像銘 | 中村不折 筆/大正7年(1918) |
4 | 上原先生懐徳碑 | 中村不折 筆/大正元年(1912) |
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5 | 一日市場村 | 中村不折 筆/明治20年代(1888~1896) |
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6 | 築地 | 中村不折 筆/明治20年代(1888~1896) |
7 | 風景 | 中村不折 筆/明治20年代(1888~1896) |
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8 | 本と帽子のある静物 | 中村不折 筆/明治20年代(1888~1896) |
9 | 祖父像 | 中村不折 筆/明治26年(1893)頃 |
10 | 自画像 | 中村不折 筆/明治24年(1891) |
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11 | 憐れむべし自宅の写生 | 中村不折 筆/明治26年(1893) |
⑤新聞挿絵 ―子規との出会い―
12 | 十二支帖(子規居士之写生) | 中村不折 筆/明治42年(1909) |
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13 | 十二支帖(三蔵法師入竺) | 中村不折 筆/明治44年(1911) |
14 | 子規居士尺牘 上(1通目) | 正岡子規(1867~1902)筆/明治28年(1895) |
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15 | 中国風景(大連湾柳樹屯) | 中村不折 筆/明治28年(1895) |
16 | 遼左画稿乙集 | 中村不折 筆/明治28年(1895) |
17 | 朝鮮画行 | 中村不折 筆/明治28年(1895) |
18 | 正岡子規像 | 中村不折 筆/明治~昭和(19~20世紀) |
19 | 堀場達太郎宛書簡 | 小山正太郎(1857~1916)筆/明治29年(1898) |
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20 | 中村不折宛書簡 | 陸羯南(1857~1907)筆/明治33年(1900) |
21 | 君が渡欧を送る短歌十章 | 伊藤左千夫(1864~1913)/明治34年(1901) |
22 | 中村不折宛書簡 | 浅井忠(1856~1907)/明治38年(1905) |
23 | 『吾輩ハ猫デアル』挿絵 | 中村不折 筆/明治38年(1905) |
24 | 漱石居士書翰 下(3通目) | 夏目漱石(1867~1916)/明治38年(1905) |
25 | 述志之詩 | 森鷗外(1862~1922)筆/大正4年(1915) |
⑧フランス留学 1 デッサン
26 | 裸体習作 | 中村不折 筆/明治34年(1901)頃 |
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27 | 裸体習作 | 中村不折 筆/明治35年(1902)頃 |
28 | 裸体習作 | 中村不折 筆/明治35年(1902)頃 |
29 | 裸体習作 | 中村不折 筆/明治35年(1902)頃 |
30 | 裸体習作 | 中村不折 筆/明治35年(1902)頃 |
31 | 裸体習作 | 中村不折 筆/明治35年(1902)頃 |
32 | 裸婦頭胸像 | 中村不折 筆/明治36~38年(1903~1905) |
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33 | 男子立像 | 中村不折 筆/明治36~38年(1903~1905) |
34 | 男子立像 | 中村不折 筆/明治36~38年(1903~1905) |
35 | ダンテの地獄巡り | 中村不折 筆/明治37年(1904) |
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36 | 聖セバスチャンの殉教 | 中村不折 筆/明治37~38年(1904~1905) |
37 | 裸婦デッサン | A・ロダン(1840~1917)筆/1904年 |
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38 | 不法の君を責む | J=P・ローランス(1838~1921)筆/19~20世紀 |
39 | スケート | P=A・ベナール(1849~1934)筆/19~20世紀 |
⑧フランス留学 5 宿舎
40 | 欧行画報 | 中村不折 筆/明治34~38年(1901~1905) |
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⑨中村不折のし・ご・と ―画家として―
◆油彩画
41 | 裸婦座像 | 中村不折 筆/明治39年(1906)頃 |
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42 | 猗器の誡 | 中村不折 筆/昭和16年(1941) |
◆日本画
⑩中村不折のし・ご・と ―書家として―43 | 大黒天図軸 | 中村不折 筆/大正13年(1924) |
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44 | 虎渓三笑図軸 | 中村不折 筆/大正~昭和(20世紀) |
45 | 豊干・寒山拾得図双幅 | 中村不折 筆/大正~昭和(20世紀) |
46 | 龍眠帖 | 中村不折 筆/明治41年(1908) |
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47 | 蘭亭序 稿本 | 中村不折 筆/大正元年(1912) |
48 | 『蘭亭序』 | 中村不折 筆/大正元年(1912) |
49 | 隷書李白五言律詩「戯贈鄭溧陽」軸 | 中村不折 筆/昭和10年(1935) |
50 | 『座右銘』 | 中村不折 筆/昭和10年(1935) |
51 | 草書薛能七言絶句「呉姫」軸 | 中村不折 筆/大正~昭和(20世紀) |
52 | 草書七言二句軸 | 中村不折 筆/大正~昭和(20世紀) |
53 | 「君が代」軸 | 中村不折 筆/大正~昭和(20世紀) |
54 | 楷書千字文 稿本 | 中村不折 筆/大正7年(1918) |
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55 | 行書千字文 稿本 | 中村不折 筆/大正7年(1918) |
56 | 草書千字文 稿本 | 中村不折 筆/大正7年(1918) |
57 | 『楷書千字文文』 | 中村不折 筆/大正8年(1919) |
58 | 『行書千字文文』 | 中村不折 筆/大正8年(1919) |
59 | 『草書千字文文』 | 中村不折 筆/大正8年(1919) |
60 | 装幀 | 中村不折 筆/明治~昭和(19~20世紀) |
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書道博物館建設中の写真 | 昭和10年(1935) |
書道博物館本館(東京都指定史跡)
書道博物館本館(第1・3・4・5展示室)では、玉器・陶器・瓦当・石碑・墓誌銘・仏像・甲骨文・青銅器・璽印など、日本および中国書法史上特に重要な金石類に見られる文字資料を常設展示しています。ここでは主な展示作品をご紹介します。
【第1展示室 1F 】石碑・墓表・仏像など、大型の作品に見られる文字資料を展示しています。
石 碑 |
題額・本文・台座をそなえる石。この様式でないものを刻石あるいは碣と呼ぶ。 隆命刻石(前漢/前3~1世紀) 冢土断碑(後漢・光和年間/178~183) |
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石 経 |
儒教の経典を刻んだ石。 三体石経(第三石)(三国(魏)・正始年間/240~248) 三体石経(第五石)(三国(魏)・正始年間/240~248) |
造像碑 |
仏像を彫刻した石碑。 高洛周等造像碑(北魏・正始元年/504) 功起君等造像碑(東魏・武定3年/545) |
墓 表 |
埋葬した墳墓の目印として地表に建てた石。 呂憲墓表(五胡十六国(後秦)・弘始4年/402) |
仏 像 |
故人の供養や来世の安穏などを祈願して作られた。第1展示室の仏像は大型のもの。 三尊仏石像(北魏・武泰元年/528) 阿弥陀仏坐像(唐・景雲2年/711) |
【第3展示室 1F】漢~唐時代の建築資材や、墳墓の副葬品などに見られる文字資料を展示しています。
玉 器 |
古代中国において特に尊ばれた宝石。装飾品や印などが作られ、儀式などに用いられた。 璧(殷/前16~?前11世紀) 琀(漢/前3~3世紀) 鎮圭 琬圭 玉戚 玦 玉魚(以上 周(前12(前11?)~前3世紀) |
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陶 文 | 陶器の破片に見られる文字を陶文という。印が押されたものや、刻まれた文字が見られる。 |
俑 |
土製の人形や馬、牛車などの模型。死後の世界で実体化し、死者を助けると信じられた。 牛車(漢/前3~3世紀) 婦人立像(唐/7~10世紀) 馬の塑像(唐/7~10世紀) など |
仏 像 |
第3展示室の仏像は、死者と共に墳墓に埋葬されたため、小型に制作されている。 菩薩半跏像(東魏・武定2年/544) 七仏像(隋・義寧元年/617) など |
鮑綦造塔記 |
(北魏・太平真君3年/442) 北魏時代最古の石刻資料。現存するのは台座のみ。 |
牌 | 札や遊戯などに用いられた。一字ずつ文字が刻まれている。これは明時代のもの。 |
塼 |
レンガに相当する。装飾的な文字や文様、画像などを施して建造物や墳墓の壁面などを飾った。 急就章塼(後漢)子供の文字学習用に作られた文章『急就章』の冒頭が見られる貴重な資料。 永元塼(後漢・永元6年/94) 永寧塼(後漢・永寧元年/120) など |
瓦当文 |
建物の屋根の軒先にある筒瓦の先端部分。ここに縁起の良い語句や紋様が装飾的に施されている。 饕餮文瓦当(春秋戦国) 瓦当「万歳冢当」(後漢) 瓦当「長楽未央」(後漢) など |
熹平石経残石 |
(漢・熹平年間/172~178) 儒教の経典を刻んだ石碑の作例としては最古。 |
墓 誌 |
故人の役職や業績などを刻み、棺とともに墓中に埋めた石・塼。 司馬昇墓誌銘(東魏・天平2年/535) 劉浩墓誌銘(唐) など |
【第4展示室 2F】古代中国で制作された青銅器に見られる文字資料などを展示しています。
青銅器 |
青銅で作られた古代中国の祭器。形によって名称は異なる。これらに見られる文字を金文という。
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武 器 |
実戦や祭祀で使用。 【重要美術品】戈(秦/前3世紀頃) など |
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墓 券 |
墓地を購入した権利書。細長い鉛の金属板に刻んだものや、肉筆のものがある。 延熹四年墓券(漢/前3~3世紀) 光和元年墓券(漢/前3~3世紀) など |
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板 碑 | 死者の供養、追善などの目的で建てられた塔婆(石塔)の一つ。板状であることからこの名がある。 |
【第5展示室 2F】甲骨文、鏡鑑、陶瓶、璽印、文房具、日本の文字資料などを展示しています。
甲骨文 | 現存最古の漢字資料。殷時代後期に行われた、亀の腹甲や牛の肩胛骨を用いた占いの記録。 |
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陶 瓶 |
土製の甕。漆による肉筆の文字が見られる。古代の日常的な文字の姿を示す重要な資料。 熹平元年十二月瓶(後漢・熹平元年/172) 【重要美術品】永寿二年三月瓶(後漢・永寿2年/1569) など |
鏡 鑑 |
鏡として、そして祭祀にも使用された。表面の装飾や文字に時代ごとの特徴がみられる。 【重要美術品】神獣鏡(三国(呉)・建興年間/252~253) 【重要美術品】獣首鏡(三国(魏)・甘露5年/260) など |
璽 印 | 官印(役所用)と、私印(個人用)の印章。明時代からは印をほる篆刻芸術が盛んになる。 |
墨 |
文房四宝の一つ。煤と膠(動物性たんぱく質)を練って型入れし、乾燥させたもの。 古墨 李文奎製(北宋・宣和年間/1119~1125) 青紫墨 程君房製(明・天啓元年/1621) など |
硯 |
文房四宝の一つで、墨をする道具。陶製のものや、石製のものがある。 陶硯(漢/前3~3世紀) 古温州石硯(唐/7~10世紀) 蘭亭硯(宋/10~13世紀) など |
経 筒 | 経巻を収納し、地中に埋めて供養するための容器。材質は銅、陶製などがある。 |
柄香爐 | 僧が手に持って献香するためのもの。 |
磬 | 上部二つの穴にひもを通して吊るし、打ち鳴らす仏具。鉄製や銅製が多い。 |
鰐 口 | 祈願のために鳴らす道具。鰐の口に似ているため、この名称がある。 |